柴犬のblog

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楽天の露骨な囲い込み

小さいことが利点でも欠点でもある楽天ミニですが、なんか対応バンドの異なるバージョンが流通しているとのこと。

もともとは1/3/18/19/26/28/41だったところ、4/5/38が追加され、1が削除された模様。しかもこれ、ユーザー側が発見したのを追認した形で発表してて、なんとも不誠実な話である。webの記載の更新を忘れただけっていうのはちょっと嘘っぽいよね。

これの何が問題かっていうと、LTEのバンド1というのは国内外で基本的なバンドで、日本でも楽天以外の3キャリアが使っているメインのバンドだからである。バンド1に対応してないスマホなんか基本的にないし、SIMロックさえ解除すればとりあえずどこの会社でも使えるようになっているんだけど、今回の変更によって解約後に他社でほとんど使えないという状態になってしまう。

通常、携帯キャリアが自社で販売した端末を他社で使われたくないときは、SIMロックをかける。しかし総務省のお達しでSIMロックは希望により解除するべしということになった。SIMロック解除義務化は過度な値引きを禁止したこととセットで行われたことで、ユーザーとしては端末とサービスを分けて考えられるので歓迎すべきことだ。(かくいう私もSOFTBANKの端末をドコモで利用している)

ところが今回の楽天の行動は、SIMロックではなくバンドロックといっても差支えない暴挙だ。もちろんバンド1が使えなくても他社でも使えるバンドは残っているけども、一番広くて標準的なバンドを削除するというのはまともな考えじゃない。表向きには海外ローミング時に電波を拾いやすくするためにバンドを増やしたが、容量不足で削除せざるを得なかったとのことだが、ならばなおさらバンド1を削除する理由にはなるまい。海外においてもバンド1は基本的なバンドだし、削除することで使えるエリアは確実に減っているのだから。

定価で販売されているうちはともかく、1円で売るにあたって解約されてよその会社で使われるのがしゃくだと思ったのだろう。

しかも周波数が変更されるということは技適を取り直す必要があるんじゃないかという問題もある。楽天は問題ないと判断しているようだけど、もし違法となったらこれは申し開きが出来ないことだろう。

バンド1対応版がどうしても欲しいという人には交換に応じるとのことだけど、そんなことを事後に言われても困るよね。あらかじめわかっていたならともかく、web上での記述が直ってなかった以上、他社で使おうと思って買った人にとっては裏切り、詐欺のようなものだから。

幸い手元の楽天ミニはバンド1対応版だったけど、もしこれが非対応版だったら確実に交換してもらってたね。まあ、だからといって将来eSIMを入れて使うかというと使わないと思うけどw

他の機種だったら他のメーカー製だから勝手にバンド変更なんかできないだろうけど、自社製だからやったんだろうけど、さすがにこの措置はちょっとね、楽天の印象を悪くするだけなんじゃないかと思う。タダで使っといて文句言うな!なんて声も聞こえてくるけど、こんなもんタダじゃなくて誰が使うかよwwwと言い返したいところである。

それにしても同じ機種で型番も同じなのに対応周波数が変更になるというのは前代未聞なのでつい書きたくなってしまったのだった。