柴犬のblog

プロレスや時事など心ゆくままに記します Twitter @chavillain3

ホームレスに関する誤解

左翼系の活動家さんたちはよくホームレス支援をやってる。彼らからすればホームレスがホームレスであるのは政治が悪い世の中が悪いから、それを正そうとしているのだろう。まあ炊き出しだの物資の支援だのを行うのは悪いことじゃないように見えるけど、実際はそんなことないんだよというお話をします。

 

ホームレス支援も趣味みたいなもんだから、やりたければ勝手にやればいいと思う人もいると思うけど、これが世間に迷惑をかけているとなれば話は別なのである。

先日見かけた動画では、都庁近くの道で炊き出しをやろうとしていた活動家が、雨が降っているから地下通路でやろうとしたところ、警備員に「ここでやるのはダメ」と言われてもめているというものだった。

活動家は「今までは雨の日は地下でやってたのに、なんで急にダメになったのか」と再三質問していたけど、警備員は「いままではなあなあで許してた部分もあるけど、これからは厳格にすることになった」と説明していた。普通なら「そうか、それは仕方ないな」と思うものである。だって、事前に許可取ってたわけじゃなくて今までは単に見逃してもらってただけなんだもん。でも、それで終わらないのが活動家なのである。

けたたましい声でもって「なんで」「いつ決まったのか」「誰が決めたのか」といった質問を高圧的に行っていたのが印象的だった。彼らにとっては他人の土地や建物を使わせてもらうという感覚はなくて、いいことしてるんだから使って当然だと、使わせないのは差別や弾圧にあたると言いたいようなんだけど、もし自分の家の軒先で浮浪者がたむろしてたらどう思うかなどとは思いもよらないのだろう。

そもそも、この都庁へ続く地下通路、昔はホームレスの巣窟だったのだ。これを石原さんのときかな?動く歩道を作ったり、謎の置物を置くなどしてホームレスを一斉に追い出したことがある。都庁という東京の表玄関への道が浮浪者の巣窟では世界に示しがつかないだろう。汚いし。

もし浮浪者が地下に集まって、そこに居つくようなことがあったらまた面倒なことになってしまう。だから厳格に運用することにしたんだろう。そんなことは少し考えればわかることだ。しかし活動家にそういう理屈は通じない。なにしろ彼らは自分で正義だと思っているのだから。

コメントにも警備員個人の計らいで今日だけはオッケーにしてあげればいいのに、というのもちらほらあったんだけど、それをやめるように上からお達しがあったのだからそんなこと出来るわけがない。

 

さて、彼らはなぜホームレスを支援するかというと、ホームレスの存在をもって政治を批判する材料にしたいからだ。でも、いま現在ホームレスをしている人の殆どは、ホームレスになりたくてなってる人たちだということはご存じだろうか。まあ半ば常識であるのでもし知らない人がいたとしたら知っておいてほしい。

この日本において、住居を持てないほど収入がない人、障害や病気で働けない人というのは生活保護を受けられる。きちんと申請すればきちんと下りる。もし住所がなくて申請できなかったら、ホームレスを収容する施設に入ってあらためて申請できるようになっているのだ。でも、彼らはそれを申請しない。しかたが分からないのではない。係員が個別に声をかけて、こういう制度があるから公園に寝るのはやめてくれないかと頼みに行っても無視するのである。

普通の神経なら、道端で寝て今日の飯にも困るような生活をするよりは、生活保護を受けて住居を持ち布団で寝て毎日の飯にありつけるほうがいいと思うだろう。でも、彼らはそれを望まないのだ。その事実が理解できれば、ホームレス支援がいかに意味のないことであるかが分かるだろう。

普通の感覚なら路上生活なんか一日も早く抜け出したいと思うはずだし、そのためなら公的な支援だって喜んで受けるはずだ。そう思わず、汚い格好をして道端で寝て、残飯を漁るような生活のほうこそを望んでいるというのは、やっぱり精神的にどうかしてるんだと思う。

実際にホームレス支援をしてる人とか、ホームレス対策をしている役所の人の記事を見てもホームレスには精神障害者や痴呆の人が多いという。彼らを強制的にどこかへ収容するという法律はないので(浮浪行為は軽犯罪法違反だと思うのだが)、彼らが望まなければ公的支援はできないわけ。そこへ活動家の人たちが「支援」を行って、それをもって政治が悪い!と騒ぐのである。つまりホームレスを出汁に使って自分たちが正しい活動をしているのだ、正義なのだというカタルシスを得ているというわけである。

人によってはそれが飯のタネになってる場合もあるだろう。

別に活動家なわけでなくても、ホームレス支援というと一見いいことのように思えて肯定的に見てしまう人もいるのが困ったものであるが、現実を知ることで知らない間にそういった活動家に飯のタネを与えてしまうことを防ぐことができる。

現実を知った上でも活動家が偉いと思える人はまあ、彼らと同じ人種なのだろうから関わりたくないものである。

まあともかく、ホームレスというのは自ら望んでホームレスをしているという事実は、大前提として知るべきである。