柴犬のblog

プロレスや時事など心ゆくままに記します Twitter @chavillain3

何か恐ろしいものの片鱗を味わった話

テクノロジーの氾濫…デジタルの包囲網…

新たな技術が出る旅に驚きをもって迎え入れられてきた…。しかし今回のコレは我ながら混乱、困惑を禁じえなかった。

そもそも、普通に思えば魔法と区別がつかない科学技術というのはいくつも存在する。蛇口をひねれば水が出るし、コンロのつまみをひねれば火もつく。寒かったり暑かったりすればエアコンがあり、すぐに快適な温度になる。テレビだってどうやってついてるのかいちいち説明できる人はいないだろうし、車もアクセルを踏めば走る。

こんなことは「あたりまえ」である。生まれたころから存在していて、便利だとは思っても誰もそれを不思議だなと思うことはない。かといって、原理をすべていえるかというとそうでもない。

で、その新しい魔法のような技術。これは日々追加されていっている。たとえばPC。ただのトランジスタを何億個も集積しただけでゲームもできる、動画も見れる、ネットもできる不思議な箱だ。さらにそれが小さくなりスマホとって常時携帯できるようになった。でも、すごいなとは思っても不思議だとは思わなかった。

たとえば、Suica。カードや携帯をかざすだけで改札を通れるし、買い物もできる。便利だ。最初に改札で使ったとき、本当に改札が開くかドキドキしたことを覚えているだろう。この辺になってくると、理屈では開くのがわかっていても、本当にできるのか、慣れるまではドキドキしたものだと思う。カード類というものは差し込んで使うものという先入観があるから、近づけるだけで読み取ってくれるというのは不思議な気分になったものだ。しかも反応が早い。

 

さて、これらの機械類は、いちおうその前段階があって、どういうものかあらかじめ説明がされているので、結果が予測できるからそんなに驚きはしない。本当にそうなるのか不安だったとしても、その通りになって驚くことはない。

ところが、私がこないだ体験したのは、まったくの予想外の出来事だったので面食らってしまったのだ。

それは何かといえば、ジーユーのセルフレジである。

ルフレジといえばコンビニやイオンなどにもあり、自分でバーコードをピッと読み取らせて、キャッシュレス決済で支払いをし、自分で袋詰めして帰るものだと思い込んでいたのだ。もちろん自分も何度か体験した。機械の操作に戸惑うことはあっても、慣れればなんてことはない。まあ、面倒だからだいたい有人レジに並ぶけども。

自分が行ったジーユーでは有人レジがなく、セルフレジしかなかった。面倒だな、と思ったけども、コスト削減のためには仕方ない。だから製品が安いのだと思う。

この時点で、自分としては、スーパーのセルフレジのように自分でバーコードなどを読み取らせるものだと思い込んでいた。で、いざやってみると…

「商品の入ったカゴをセットしてください」と出たので乗っけると、その時点で画面(iPadだった)にはカゴの中身一覧が表示されたのである。

「え!?」と思わず口に出したかもしれない。セルフレジはピっと自分でやるもんだと思い込んでいたので、なんで?と戸惑っておろおろしてしまった。だって前情報なにもないんだもん。

まえニュースで見たのが、Amazonの実店舗の実験で、入店時に認証したうえでカメラですべて撮影して何をカゴに入れたのか判別し、レジもなくそのまま持ち帰ると清算されるというのがあった。まさかこれもそうか?と一瞬思ったが、さすがにそれはないだろう。カメラも見かけないし、そんなの導入されてたらニュースになってるだろうし。

で、頭の中でグルグル考えて数秒、ああこれ電子タグかなんか入ってるんだな、と思って納得した。そのまま支払いは電子マネーで済ませて帰宅。商品をまじまじ見てもICタグのようなものは見つからない。どこにあるんだ…と思ったが、あるとすればこの紙の商品タグ。これか?と思って慎重に裂いてみた。べつにこれ厚紙ってほどでもなく、ごく普通のちょっと固めの紙なわけなんだけど、これを裂くと中にうすーーーい蜘蛛の巣状のアンテナと、真ん中に数ミリのチップのようなものがあった。これか!

見た感じは昔よくあった万引き防止タグのような感じだけど、なにしろ薄い!存在を感じさせない!

ほかにもパンツなんかはサイズを書いたシールをはがしてみたら、その裏にアンテナとチップがあった。あるというか、印刷されてるようなレベルの薄さである。すごい!

それにしても、ICタグがあるならあるでいいんだよ。というか、バーコードは読み取りに時間かかるからICタグにするのもいいと思うけど、ここまで徹底的に隠す必要なくない?これがタグですってわかるようにしてもいいと思うんだよね。

あと思ったのは、タグで値段を決めてるのなら、そのタグを入れ替えるようなことをすれば高額商品を安く買えてしまうんじゃないかと思ったりもしたけど、それはどうなんだろう。紙のタグ以外に服にも何か仕込んでいるんだろうか。なにしろ謎である。

ともかく、理屈では理解できても突然やってくる新技術に戸惑った。催眠術や超スピードなんかとは違う、何か恐ろしいものの片鱗を味わった話でした。