柴犬のblog

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デスノートが面白い件 キャラ編

デスノートが面白いのはキャラが立っているところにもあると思う。それぞれのキャラがとてもいい味出しているのである。

まず最高にいいのがLというキャラクターである。まず造形がとてもいい。ライトが典型的なイケメンキャラなのに対して不細工ではないが目は一重だしクマがあるし、およそイケメンではない。しかも相当に潔癖だし、天才肌というか変人というか、只者じゃない感があっていい。甘いものが好きな割に細いのだけど、「頭を使っていれば太らない」と言い切る。とはいえ引き篭もり生活から突然全力でテニスができるあたり、普段は体を動かしているのかもしれない。

性格も目的のために手段を選ばない部分はあるが、基本的には人がいいと言える。ミサを尋問してるときに変態と言われて少したじろいだり、思い通りに行かなくて少し拗ねたりガッカリしてたり、「そういうのも人間としてダメですか?」と自分の弱い部分を認めている。さらにはライトの監禁に付き合ったライトの父を気遣ったりと、「思ったより人間らしい」ところが見えるところが良いのである。

そして記憶を失ったライトと共闘するところもかなり生き生きしていていいと思う。ずっとこの関係が続けばいいのにとすら思えてくる。最終的にはミサを追い込むことでミサを救うためにレムによってノートに名前を書かれて殺される。限られた情報からライトへたどり付き、その正体がキラであると確信していたのがすごいところである。そしてライトの癖である最後に勝ち誇る悪い顔を見せられて自分の確信が間違ってなかったことを理解して死んでいった。

アニメだとLの最後の日は特別な演出がある。鐘の音が聞こえるとか、土砂降りの雨の中外に出たり、その後ライトにマッサージをしたり。この辺は死期を悟ったLが情に訴えてるようにも思えるし、大した意味はなかったのかもしれない。でもまあ、この後どうなるのか知っている側としては思うところがあるのである。

アニメでは総集編の新規シーンとしてライトがLの墓の前で呟くシーンが追加されているが、これもまた二人の関係と結末を演出するのに素晴らしいものだと言える。

 

他にいいキャラといえばやっぱり松田さんだろう。無能というかおとぼけキャラとしてのシーンが多くて、普段敬語のLですら「松田!いえ松田さん!」と叫んでしまうほどである。とはいえムードメーカーとしての存在は大きいし、「何となくキラ思想は否定していない」という立場もまた彼らしいという感じがする。ラストではその松田にさえ見限られてしまうライトって…。でもまあヨツバ編ではミサのマネージャとして、無謀な潜入者としてかなり活躍しているので彼がいなければ事件は解決はしていないだろう。

 

次に夜神総一郎である。刑事局長として、ライトの父親として最後まで正義を貫き、最後までライトのことを信じていた。色々あってメロの名前も理解していたが、それを明かすこともなくノートに名前を書くこともなかった。物語上では一番の善人であり正義ものものと言えるだろう。

 

そして最後はやっぱりリューク。アニメや映画版の中村獅童の声も良かった。リュークはライトに憑いている死神であり、当然のことながらライトのやってることは全部知ってるし、その都度どういう状況なのかを的確に判断して読者視点のツッコミを入れている。りんごを食べたがるところもそうだし、顔の割に素直でノリがいいところが面白い。そして他の死神やノート所持者の情報をライトに教えないなど妙にフェアというか融通の効かない部分がある。でも尾行者の存在や隠しカメラの場所などをライトに教えるなど死神としての能力をライトに提供することもあるのがちょっと妙だなと思ったが、まあ許容範囲であろう。あの時点でカメラに気づかなかったら物語はそこで終わっていたわけだし。

最終的にはライトを見限ってしまったが、ライトとの一件は後のデスノート所持者にも語るなど相当に楽しかったのだというのが窺える。

 

ということで今回はこれまで。続きは残りを読み返してからにしようかな。